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小説【ランドギア】第7話

前回までの話はこちら
https://bluesky195.exblog.jp/i4/


黄色い空に不釣合いな


黒い形をした獣が現れた

ファルカスである

作戦通り壷の中にはライカが入っている

近づいてきたらファルカスに先制攻撃をする
草むらで各地隠れてる3人が一斉にたたみかける


本当に上手くいくのだろうか


クロの不安は頂点に達そうとしていた

少し斜め向こうにいるリオンを見ると不思議な道具を持っていた
 
 

弓のような、でも限りなく細い


矢のような、でも限りなく細い
 
 


糸のような

両手にある指全部にそれぞれ巻きながら
鉤手のような形

狙いをファルカスに定めている

 

 
ファルカス「ファッファッファー」

  

謎の奇声をあげ、
段々と壷の方へと進んでゆく

 
 

ファルカス「コレが今年の生贄か」

 

クロ「喋った!!?」


ファルカス「ファ?」


思わず声を漏らしてしまったお馬鹿なクロ
ファルカスはクロの方を振り返る
 
 
 
 
・・・。
 
  
 
目が合ってしまった


ファルカス「ナンだテメェーは!!」

目が赤色に変わり
4本足の猛獣はクロ目掛けて突進してきた


クロ「や、やばぁ」


壷の中のライカまで少し距離がある
ライカの攻撃は届かないだろう 
 

 
  
速いっ!!
 
 
 

どんどんクロの方に向かってくる


狙いはクロ

どこまでも真っ直ぐにクロだけを見ている

 
 

アカン
 
 


もう目の前だ

 

 
私はここで終わるのか

 
 

走馬灯のようにクロの記憶が・・・


 
 
 
流れなかった

 


ファルカスがクロの元へ来ようとした瞬間

そこへ鋭い矢のようなものが脇腹に突き刺さっていた
リオンの放たれた糸の矢が命中していた


ファルカス「ウガァァアアア」

鈍い痛み

思いがけないダメージに叫ぶ
 
 

同時にロアとライカも襲い掛かる

ライカは足を攻撃し動きを止める

ロアは傷口の脇腹付近を攻撃し致命傷にする


クロは腰砕け状態


リオンも近づきながら糸の矢で攻撃
次第にファルカスの動きが無くなっていった


ロア「やった」

クロ「ああ怖かった」←ほぼ何もしていない

ライカ「やったわね」

リオン「上手くいきましたね」


程なくして依頼人のイズとサキが姿を現した


イズ「やりましたね!ありがとございます」
ロア「作戦通りにはいかなかったけどな」
イズ「これで私の娘もこの村も怯えずに暮らせます」
クロ「いえいえ当然の事をしたまでです」←コイツはビビってただけ

サキ「本当にありがとうございます」

リオン「サキさん。あなたが死ぬはずだった日、それが変わりました。」

サキ「私生きてて良いんですね」

リオン「僕は運命というのは必ずや1つでは無いと思ってます」

ロア「変えられる運命もあるってな」

ライカ「あるのかもね」

サキ「私は小さい頃から生贄になるのだと思っていたもので」

リオン「これからは何も怯えずサキさんの人生を歩んで下さい」

サキ「はい。みなさんのおかげです」


これがハンターか
カッコ良過ぎるぞとクロは思いながら今回の件は一件落着したのだった


約束の報酬88000ギルを受け取り


一行は再びソクラテの町に戻るのであった




続く


by osaka819 | 2020-08-14 11:34 | 小説 | Comments(0)